きゃらりこ日誌

2020年02月

生活

メッセンジャーバッグのプラスチックバックルを交換

愛用しているメッセンジャーバッグ、TIMBUK2「Classic Messenger Bag」のプラスチックバックルのオス側が折れてしまいました。
Classic Messenger Bagはライフタイム保障なので、$30+アメリカまでの送料だけで修理することができるのですが、バックル交換ぐらいだったら自分でもできそうなのでやってみることにしました。

このプラスチックバックルの正体を探る


まずは壊れたプラスチックバックルを観察するところから。
オス側の表には「STEALTH」、裏には「N WOO JIN DURAFLEX」と書かれています。
メス側の表はツルツルに近い梨地で、裏には「WOO JIN D-FLEX STEALTH 25mm」と書かれてます。
ネット検索と、メーカーのカタログ・手芸材料の問屋さんのウェブサイトと照らし合わせてみたところ、「DURAFLEX Stealth Side Squeeze Buckle 25mm」(オス・メスセット版の商品名)という製品であることが判明しました。
DURAFLEX High Release STEALTH 25mm
バラ売り版のオス側「DURAFLEX High Release Stealth 25mm」

これは香港のDuraflexグループの「DURAFLEX STEALTH」シリーズのプラスチックバックルで、かつて韓国のWOO JIN Plasticが韓国で製造し、アジア地域で独占販売をしていた商品です。
WOO JIN Plasticは、2008年8月にDuraflexグループから離脱したため、現在はDuraflex Hong Kong(旧 Unitex International Button Accessories)が権利を引き継ぎ、工場を中国・ベトナムに移して製造・販売しています。
ちなみに、北米地域ではDuraflex傘下でアメリカのNational Moldingが、ヨーロッパ地域ではイタリアのNational Molding Italiaが製造・独占販売をしています。

DURAFLEXブランドの製品は、製造している会社・販売地域は違っても、製品としては同じものだそうです。

東急ハンズ・好日山荘で発見


Duraflexのプラスチックパーツは、アウトドアブランドの製品ではよく使われているそうなので、補修部品が出回っているはずだと踏んで探してみました。
まず100円ショップ・大型手芸店を探してみましたが、ベルト幅20mmの角型(おそらくYKK製のLB20)か、Nifco製のプラスチックバックルしか置いていませんでした。
次に大型量販店を探してみましたが、ビックカメラ・ヨドバシカメラ・ディスカウントショップのリュック売り場では、補修パーツの取り扱いはありませんでした。
もしかしたら…という期待を込めて、東急ハンズを探してみたところ、リュック売り場の一角で発見しました。
サイドリリースバックル
WALK ABOUT「サイドリリースバックル」(三信製織株式会社)¥210

WALK ABOUTの「サイドリリースバックル」という商品です。
よく観察してみると、メス側の裏には「UTX D-FLEX STEALTH」と書かれています。
「UTX」はUnitex International Button Accessories(現 Duraflex Hong Kong)の略称で、なおかつ「D-FLEX」の表記もあるので、これはアジア地域向けの「DURAFLEX」シリーズの商品であることは間違いありません。
なおメス側がクイックアタッチ型になっているものと、通常型のものがあります。メス側の修理に使うなら、クイックアタッチ型を買うと縫い直す作業がいらなくなるので楽です。

WALK ABOUT「サイドリリースバックル」は、三信製織のネットショップ「カジュアルショップ サンシャイン」でも販売されています。ただしこちらは北米地域向けに製造された同一商品です。

カジュアルショップ サンシャイン(楽天市場)
 → サイドリリースバックル 片引きタイプ 25mm幅テープ用(一個) No.2102 ナショナルモルディング製プラスチックバックル

ちなみにアウトドア用品専門店の好日山荘にも寄ってみたところ、発売元は別の会社でしたが、まったく同じものが売られていました。
修理用サイドスクイーズバックル
Mochizuki Outdoor Tools「Natural Spirit 修理用サイドスクイーズバックル」(株式会社モチヅキ)¥220

ただしメス側は、クイックアタッチ型です。


Amazon.co.jp
NaturalSpirit 修理用サイドスクィーズバックル

ちなみに手芸系の問屋さんのサイトをのぞいたところ、大量購入が前提ですが、 Duraflex Hong Kongの「DURAFLEX STEALTH 25mm」の卸値は、オス・メスセットで100円ぐらいでした。
大量販売を前提とした低価格商品を単品販売すると、卸値の2倍以上になってしまうのはよくある話ですね。

なお壊れたバックルの取り外し方は、ベルト通しの部分のプラスチックをニッパーで切断してベルトを外すだけです。
また新しいバックルのはめ方は、オス側の場合はバックルの表裏に気をつけながら、ベルト通しにベルトを押し込むだけです。
メス側の場合は、クイックアタッチ型のものを使えば、ベルト通しの隙間から中にベルトを押し込むだけで大丈夫です。縫いなおす必要はありません。

DURAFLEX STEALTH 20mmの互換品


ちなみにチェストストラップに使われている「DURAFLEX STEALTH 20mm」(表にはSTEALTH、裏にはUTX D-FLEXと表記)の交換には、100円ショップのキャンドゥセリアで売られている、セイワ・プロの「リュック肩ズレ防止ベルト」に使われている、メーカー不詳のバックルが流用できます。

※2020-12-20追記
昔のClassic Messenger Bagのチェストストラップには、蓋に使われている25mmのバックルと同じものが使われているようです。
なお「リュック肩ズレ防止ベルト 幅広タイプ」は、バックルの形がDURAFLEXシリーズとは全く違うので流用はできません。

修理用サイドスクイーズバックル
「リュック肩ズレ防止ベルト」(株式会社セイワ・プロ)¥100


Amazon.co.jp
リュック 肩ズレ防止ベルト

見比べればわかるのですが、これに使われているプラスチックバックルは「DURAFLEX STEALTH 20mm」のコピー品です。
細かく見るとエジェクタピンの位置が違ったり、レール部分の高さが若干低くなっていることがわかります。
はめた時の手ごたえもわずかに違いますが、そう言われなければまったくわからないレベルです。
コピー品とはいえ、このクオリティは侮れないなぁ…

DURAFLEX STEALTH 20mmと、リュック肩ズレ防止ベルトのバックル
DURAFLEX STEALTH 20mmと、リュック肩ズレ防止ベルトのバックル

[ | この記事のURL ]