きゃらりこ日誌

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PC・家電 / 技術

Affinity Designerに心惹かれて

ちょっとした図や画像を作るときには、いつもフリーソフトLibreOfficeの、LibreOffice Drawを使用しています。
LibreOfficeは、前身のOpen Office.orgの頃から数えて十数年間使っていますが、実はLibreOffice Drawを使い始めたのはここ数年です。
LibreOffice Drawは操作が簡単で、画像もベクター形式なので拡大・縮小しても画質が荒れることもありません。
またSVG画像としても書き出すことができます。
そういえば当ブログでもかつて、LibreOffice Drawを使った記事を紹介していましたね。


 LibreOfficeでちょっとしたロゴを作る
  → https://diary.350ml.net/201805.html


LibreOffice Draw

Adobe Illustratorの代替ソフトを探してみる

LibreOffice Drawは、Microsoft OfficeファミリーのMicrosoft Visioに相当する作図ソフトなのですが、機能としてはMicrosoft Excelの作図機能と同じくらいで、あまり高度なことはできません。
例えば円形のパスに沿って文字を並べるときは「フォントワーク」(Wordでいうところの「ワードアート」)という機能を使うしかないのですが、フォントワークでは左回りにすることができません。
U字のアーチで代替する方法もありますが、そうすると円の下半分までしか文字を入れることができません。
またデフォルトで用意されている図形も、Excelよりも貧弱で、自作の図形をライブラリとして追加することもできません。
そろそろAdobe Illustratorに手を出すべきかとも思ったのですが、Illustratorは月額制なので、私のように作りたいものがあるときにしか使わなかったり、気まぐれに数日間使ってあとは何か月も使わなかったりということがある場合には手が出しづらいです。
海外でメジャーなCorel Drawにしようかとも考えましたが、買い切り型で定価¥72,327です。
またキャンペーンによる割引があっても5万円を下回ることはないので、なかなか手が出ません。
そこで以前からワンポイントリリーフとして使っている、フリーソフトのInkscapeを本気で使おうとしてみました。
バージョン0.4の頃のWindows版は、ツールバーをクリックしただけでも落ちてしまい、全く使い物にならなかった苦い思い出があります。
今年リリースのバージョン1.0では、かなりまともになりましたが、それでも作業中に固まったり落ちたりし、そのたびにストレスが溜まります。
そのため常用はあきらめました。


Affinity Designerはどう?

そこで、最近Illustratorキラーとして評判の高いAffinity Designerが、新型コロナウィルスによるクリエイターへの支援で90日間試用可能ということで使ってみました。
使ってみた感想をざっくりまとめると、Affinity DesignerはInkscapeの進化版です。
Inkscapeと違って、作業中に固まったり落ちたりしないし、プロパティも分かりやすいです。
特に、CADの寸法線のような動的ガイドが、めちゃくちゃ便利です。
これがあると隣の図形との間隔がどれぐらいかはっきりわかるので、位置を微調整したいときに非常に助かります。


Affinity Designer

Affinity Designerの短所

ただ気になる点も少々あります。
海外製ソフトあるあるなのですが、日本語の縦書きに対応していません。
縦書きが1行なら、行の幅を1文字にして縦書きのように見せる方法があるのでなんとかなりますが、複数行にわたるテキストだったり、ルビや縦中横を使いたくなったり、途中で横書きの英文が出てきたりするとお手上げです。
すべて手作業で、それっぽく作らなければなりません。
このことはLibreOfficeでも同様で、LibreOffice Drawでは縦書きには対応していません。
※訂正:LibreOffice DrawやLibreOffice Impressでは、ツールバー上で右クリックし、その中にある「縦書きテキスト」を使うと縦書きにすることができます。ただし機能は最低限で、前述のルビや縦中横などには対応していません。

ただIllustratorの代替ソフトで縦書きに対応しているのはCorel Drawくらいしかなく、またCorel Drawも最低限のものしか対応しておらず、前述のルビや縦中横などの組版ができません。
Microsoft Officeファミリーの簡易DTPソフトMicrosoft Publisherですら縦書きに対応していません。
高額なDTPソフト以外で、使えるレベルで縦書きに対応している海外製ソフトはAdobe IllustratorやPowerPoint、日本製の安価なソフトだと簡易な新聞・会報作成ソフトの「パーソナル編集長」、冊子作成機能があるワープロソフトの「一太郎」ぐらいであることを考えると、これは仕方がないかなと感じます。
また、フォントの名称が英語名で表示されてしまいう欠点もあります。
これは妥協できる範囲内なので大きな問題ではありませんが、よく使うところなだけに、ここは改善してほしいです。
※追記:Ver.1.8.4で、日本語で表示されるようになりました。


海外製ソフトが苦手な、縦書き組版の例

定価は¥6,100と安めなのにもかかわらず、この記事を書いてる時点では新型コロナウィルスによるクリエイターへの支援で、期間限定50%引きの¥3,050(2020年6月20日まで)です。
通常の割引セール(20%引き)よりも、さら安いです。
また買い切り型で、なおかつバージョンアップ時には買いなおす必要もなく、無料でアップデートできるということを考えると、非常にお買い得です。
Affinity Designerは、お金を出して買う価値があります。


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PC・家電 / 技術

Windowsでshortcutファイル(plist)の中身を見る方法

iOSアプリ「シュートカット」の解説サイト、「ショートカットApp アクションリファレンス」を執筆中なのですが、Appleが詳細なドキュメントを公開していないため、アプリの動作や仕組みを解析しながら書く羽目になってしまいました。
そんな中、レシピをshortcutファイルとして書き出せる機能があることを知りました。
ちなみにshortcutファイルを読み込む機能は、セキュリティ上の都合で廃止されてしまったそうです。
解析の都合で、shortcutファイルの中身を確認する必要に迫られ、どうにかして中を覗けないか調べてみました。

Windowsでplistの中身を覗く方法

最近、この手のファイルの中身はXML形式だったり、JSON形式だったりすることが多いのでテキストエディタで開いてみましたが、残念ながらバイナリ形式でした。
ただ先頭の文字が「bplist」だったので、これを手掛かりにして調べていったところ、shortcutファイルは、macOS・iOSで使われているバイナリ形式のプロパティリスト(plist)ファイルであることがわかりました。
macOSにはplutilコマンドが存在し、これを使うとバイナリ形式のplistをテキスト形式のplistに変換することができるそうです。
そこでWindowsでplistを読み書きする方法を検索してみましたが、情報が見当たりませんでした。
しかしiTunesのWindows版はmacOS版のソースコードと共通であるという話を聞いたことがあり、またiTunesやiPhoneアプリではplistが多用されていることを思い出しました。
もしかしたら…と思い、パソコンのハードディスクの中を探してみたところ、iTunesと一緒にインストールされている「Apple Application Support」の中に、plutil.exeがあるのを見つけました。
試しに、何のオプションもつけずにplutil.exeを実行してみたところヘルプが表示されました。
どうやら、macOSのplutilコマンドのWindows版のようです。
plutilコマンドの使い方を説明しているサイトを参照しながらいろいろやってみたところ、テキスト形式のplistに変換することができました。
またJSON形式や、XML形式(テキスト形式のplistファイル)に変換したり、相互変換することもできました。
ただ中身を見るには、可読性を考えるとXML形式が一番読みやすいと思います。
なお使い方はmacOS版のplutilと同じなので、説明は割愛します。

ちなみに、shortcutファイル(バイナリ形式のplist)をXMLファイルに変換するコマンドは以下の通りです。

"%COMMONPROGRAMFILES(x86)%\Apple\Apple Application Support\plutil.exe" -convert xml1 "%USERPROFILE%\Desktop\○○.shortcut" -o "%USERPROFILE%\Desktop\○○.xml"

XMLに変換したshortcutファイル

なお、後述のApple Application Supportを探っていた時に見つけたのですが、同じ場所にdefaults.exe(macOSのdefaultsコマンドと同じもの)もありました。
これを使えば、plistをバイナリのまま書き換えることができるのかな?

Apple Application Supportの正体

ついでにApple Application Supportフォルダの中身を、わかる範囲でざっくり調べてみました。
内容から察すると、どうやら「Apple Application Support」はApple製のソフトが共通で使っているライブラリ群のようです。
要するに、Microsoftの「Visual Basicランタイム」・「Visual C++ランタイム」・「.NET Framework」と同じようなものですね。


Apple Application Supportフォルダの中身

  • APSDaemon.exe - Apple Push通知サービス関連。
  • defaults.exe - macOSのdefaultsコマンドと同じもの。plistを直接読み書きするときに使う。
  • distnoted.exe - iTunesとiPod・iPhone・iPadとの同期で使われる。
  • plutil.exe - 前述の通り、macOSのplutilコマンドと同じもの。
  • secd.exe - macOSのsecdと同じもの。名称はApple Security Manager。2ファクタ認証やキーチェーン(Appleデバイス共通のパスワード管理システム)の同期などで使われる。
  • VersionCheckMe.exe - Apple Application Supportのバージョンチェック用。
  • YSIconStamper.exe - ファイル名・ヘルプの内容から推測すると、アイコンを変更するために使うものか?
  • YSLoader.exe - iTunesとiPod・iPhone・iPadとの同期で使うらしい。
  • CFNetwork.dll - macOS・iOSのネットワーク関係のフレームワーク。
  • libxml2.dll - XMLを扱うときに使われるライブラリ。
  • zlib1.dll - ファイルの圧縮・展開を行うライブラリ。
  • SQLite3.dll - 軽量データベース。
  • WebKit.dll - macOS・iOSの標準ブラウザSafariで使われているレンダリングエンジン。

このほかにも、さまざまなファイルがありますが、ほとんどは何らかのフレームワーク・ライブラリでした。


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今月の○○

最近の1枚 スカパーJSAT 横浜衛星管制センター

スカパーJSAT 横浜衛星管制センター
撮影:2019年12月11日 横浜市緑区 スカパーJSAT 横浜衛星管制センター

直径11mの巨大なものから小型のものまで、パラボラアンテナが約50個も林立!
ここから衛星に向けて電波を送信したり、衛星の制御を行ったりしているそうです。

(初出:350ml.netトップページ 2020年3月18日)
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生活

メッセンジャーバッグのプラスチックバックルを交換

愛用しているメッセンジャーバッグ、TIMBUK2「Classic Messenger Bag」のプラスチックバックルのオス側が折れてしまいました。
Classic Messenger Bagはライフタイム保障なので、$30+アメリカまでの送料だけで修理することができるのですが、バックル交換ぐらいだったら自分でもできそうなのでやってみることにしました。

このプラスチックバックルの正体を探る


まずは壊れたプラスチックバックルを観察するところから。
オス側の表には「STEALTH」、裏には「N WOO JIN DURAFLEX」と書かれています。
メス側の表はツルツルに近い梨地で、裏には「WOO JIN D-FLEX STEALTH 25mm」と書かれてます。
ネット検索と、メーカーのカタログ・問屋さんのウェブサイトと照らし合わせてみたところ、「DURAFLEX Stealth Side Squeeze Buckle 25mm」という製品であることが判明しました。
DURAFLEX High Release STEALTH 25mm
バラ売り版の「DURAFLEX High Release Stealth 25mm」

これは香港のDuraflexグループの「DURAFLEX STEALTH」シリーズのプラスチックバックルで、かつては韓国のWOO JIN Plasticが韓国で製造し、アジア地域で独占販売をしていました。
WOO JIN Plasticは2008年8月にDuraflexグループから離脱したため、現在はDuraflex Hong Kong(旧 Unitex International Button Accessories)が独占販売権を引き継ぎ、工場を中国・ベトナムに移して製造しています。
ちなみに、北米地域ではDuraflexグループの企業でアメリカのNational Moldingが、ヨーロッパ地域ではイタリアのNational Molding Italiaが製造・独占販売をしています。

DURAFLEXブランドの製品は、製造している会社・販売地域は違っても、製品としては同じものだそうです。

東急ハンズ・好日山荘で発見


Duraflexのプラスチックパーツは、アウトドアブランドの製品ではよく使われているそうなので、補修部品が出回っているはずだと踏んで探してみました。
まず100円ショップ・大型手芸店を探してみましたが、メーカー不詳の角型(おそらくYKK製のLB20(ベルト幅20mm))ものか、日本のNifco製のプラスチックバックルしか置いていませんでした。
次に大型量販店を探してみましたが、ビックカメラ・ヨドバシカメラ・ディスカウントショップのリュック売り場では、補修パーツの取り扱いはありませんでした。
もしかしたら…という期待を込めて、東急ハンズを探してみたところ、リュック売り場の一角で発見しました。
サイドリリースバックル
WALK ABOUT「サイドリリースバックル」(三信製織株式会社)¥210

WALK ABOUTの「サイドリリースバックル」という商品です。
よく観察してみると、メス側の裏には「UTX D-FLEX STEALTH」と書かれています。
「UTX」はUnitex International Button Accessories(現 Duraflex Hong Kong)の略称で、なおかつ「D-FLEX」の表記もあるので、これは中国もしくはベトナムの工場で製造された「DURAFLEX」シリーズの商品であることは間違いありません。
なお、メス側がクイックアタッチ型になっているものと、通常型のものがありますが、オス側は通常のものと同一形状なのでどちらでも問題なく使うことができます。
メス側の修理に使うなら、縫いなおす必要がないクイックアタッチ型を買うことを、おすすめします。

WALK ABOUT「サイドリリースバックル」は、三信製織のネットショップ「カジュアルショップ サンシャイン」でも販売されています。ただしこちらはアメリカ製です。

カジュアルショップ サンシャイン(楽天市場)
 → サイドリリースバックル 片引きタイプ 25mm幅テープ用(一個) No.2102 ナショナルモルディング製プラスチックバックル

ちなみにアウトドア用品専門店の好日山荘にも寄ってみたところ、別の会社の製品でしたが、ほぼ同じものが売られていました。
修理用サイドスクイーズバックル
Mochizuki Outdoor Tools「Natural Spirit 修理用サイドスクイーズバックル」(株式会社モチヅキ)¥220

ただしメス側のベルト通し部分は、取りつけが容易なクイックアタッチ型です。
前述のようにオス側は通常型なので、オス側の交換であれば問題なく使えます。

Amazon.co.jp
NaturalSpirit 修理用サイドスクィーズバックル

ちなみに手芸系の問屋さんのサイトをのぞいたところ、大量購入が前提ですが、 Duraflex Hong Kongの「DURAFLEX STEALTH 25mm」の卸値は、オス・メスセットで100円ぐらいでした。
単価が低くてあまり売れる商品ではないということを考慮して必要経費・利益を乗せると……まぁ、妥当な価格かな。

なお壊れたバックルの取り外し方は、ベルト通しの部分のプラスチックをニッパーで切断してベルトを外すだけです。
また新しいバックルのはめ方は、オス側の場合はバックルの表裏に気をつけながら、ベルト通しにベルトを押し込むだけです。
メス側の場合は、クイックアタッチ型のものを使えば、ベルト通しの隙間から中にベルトを押し込むだけで大丈夫です。縫いなおす必要はありません。

DURAFLEX STEALTH 20mmの互換品


ちなみにチェストストラップに使われている「DURAFLEX STEALTH 20mm」(表にはSTEALTH、裏にはUTX D-FLEXと表記)の交換には、100円ショップのキャンドゥセリアで売られている、セイワ・プロの「リュック肩ズレ防止ベルト」に使われている、メーカー不詳のバックルが流用できます。
修理用サイドスクイーズバックル
「リュック肩ズレ防止ベルト」(株式会社セイワ・プロ)¥100


Amazon.co.jp
リュック 肩ズレ防止ベルト

見比べればわかるのですが、これに使われているプラスチックバックルは「DURAFLEX STEALTH 20mm」のコピー品です。
細かく見るとエジェクタピンの位置が違ったり、レール部分の高さが若干低くなっていることがわかります。
はめた時の手ごたえもわずかに違いますが、そう言われなければまったくわからないレベルです。
コピー品とはいえ、このクオリティは侮れないなぁ…

DURAFLEX STEALTH 20mmと、リュック肩ズレ防止ベルトのバックル
DURAFLEX STEALTH 20mmと、リュック肩ズレ防止ベルトのバックル

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