きゃらりこ日誌

2020年12月

生活 / 技術

予算1万円で、大容量収納付きベッドを自作

7年前に自作した簡易収納ベッドもどきがあちこち壊れかけ、そろそろ限界になってきたので、予算1万円以内で収納ベッドを作ってみました。

条件設定

今使っている大きめの簡易収納ベッドが意外と使いやすいので、これを踏襲することにします。
まず天板は、市販のシングルベッドよりも+10cm適度大きめにします。ちなみに敷布団よりも幅・長さを10cm以上余分にとると、目覚まし時計・眼鏡を置く場所を確保できたり、寝返りをうった際に布団と天板との段差で、ベッドの端に来ていることに気づくことができます。
そして高さは、簡易収納ベッドよりも高い45cm程度に設定しました。ベッドの高さとしてはかなり高めなのですが、40cm程度だとイスとほぼ同じ高さになるので腰掛けるのも、立ち上がりも楽です。
また収納部については、以前の簡易収納ベッドは収納部にホコリがたまり放題だったので、今回は密閉構造にします。
これに加え、不器用な私でも簡単に作れ、なおかつ予算1万円以内という条件を加えました。

設計

最初は市販のベッドのように、骨組みの上に側板・天板を張るという真っ当な設計を考えました。しかし骨組み部分の材料費だけで予算オーバーになり、さらに接合部分の細工や製作の難易度を考慮すると、かなり厳しいと判断して却下。
また低コストでベッドを作る方法として、カラーボックスを流用するというDIY業界で定番のアイデアも検討しました。しかし高さが低かったり、収納部が細かく仕切られてしまったり、小上がりのように上に乗って使うには強度が不安という理由で却下。
しかし設計・積算を繰り返した結果、合板でカラーボックスを作り、これを3つ連結する枠形ベッドが強度・予算的にベストということになりました。

枠形ベッドの完成イメージ(部材ごとの色分け図)
設計の結果、大きさ745×1100×467mmのユニットを3つ並べ、全体の大きさは2235×1100×467mmになりました。
ユニットはカラーボックスとほぼ同様に、「日」の形になるように板を組み、天板でフタをするという構造です。この「日」の字型のユニットを3つ作って蝶ボルトで連結することで、1つのベッドになる仕組みです。こうすると板取りや組み立て、そして引っ越し時の運搬が非常に楽になります。なおフローリングの床に置く想定であるため、荷重分散のための底板は省きました。畳の上に置く場合は、畳のへこみ防止のために底板をつけたほうがよいと思います。
側板同士を直接ねじ止めすると木口が割れたり、ゆがみの原因になるので、側板同士の角に柱(図の黄色の部材)を立て、そこを使って固定します。
また密閉構造にすると湿気がたまってカビが発生する恐れがあるので、側面・仕切り板に小さな通気孔を9つあけました。この程度の穴なら、ホコリはほとんど入りません。
収納部を広くするため、天板中心部の荷重を支えるためだけの移動可能な柱を立てたり、市販の収納ベッドのような梁を設けることも考えました。しかし板取りの関係上、大きめの合板が余ってしまうことがわかったので、今回は仕切り板で荷重を支えることにしました。
側板と天板の合板でそれぞれ違う板を使うと、板取りの関係上、材料の無駄が多くなって材料費が高くつくので、同じ針葉樹合板を使うことにしました。
また柱には安価な野縁を使いました。なお1mくらいの野縁の端材が余るのが嫌だったので、柱2本分だけは遣り方用の杭で代用しています。

ユニットの各部寸法

材料


  • 針葉樹合板 12mm(1820×910×12mm)
    ¥1,155 ×6枚 ※価格重視で普通合板を使用
  • 野縁(赤松、30×40×1985mm)
    ¥285 ×4本 ※柱用 スリムビスがはみ出ない太さであれば何でもよい
  • 遣り方用杭(赤松、30×40×1200mm)
    ¥219 ×1本 ※柱をすべて野縁で賄うと1m弱の端材が出るので、柱2本分はこれで代用
  • 木ブロック 8個入り(30×30×30mm)
    ¥110 ×2袋 ※完成イメージの図では記載を省略 天板固定用に12個必要 木材の切れ端などでも代用可能
  • スリムビス 26mm(160本入り)
    ¥494 ×1箱 ※132本使用 長さは、合板の厚み12mm×2を根拠に選定
  • 蝶ボルト M8×30mm(2本入り)
    ¥177 ×2袋 ※箱連結用
  • フランジナット M8(4個入り)
    ¥125 ×1袋 ※箱連結用
  • 材木カット代
    ¥20 ×2カット(合計12カット、うち10カットは無料) ※ホームセンターによって異なる

合計 ¥9,406

スリムビスは、柱1面につき3本、木ブロック1つにつき2本使う想定です。
なおここには書いていないものとしては、手持ちの木工用ボンドや、ブロックヤスリも使用しました。

しかし構造用ではない針葉樹合板や野縁が他の材木と比べて意外と安いので、予算的に非常に助かりました。

板取り



板取り図

緑色:天板、紫色:短辺の側板・仕切り板、桃色:長辺の側板、黄色:柱、クリーム色:端材

板取りは極力無駄を出さないように配慮し、図のようにしました。
木材をカットすると、刃の幅(3mm程度)の分だけ木材が小さくなることがありますが、それを考慮したカットラインになっています。
ちなみに黄色で示した野縁・遣り方用杭で作る柱は、柱の切りしろや組み立て時のゆがみによる天板のがたつきを防ぐため、側板の高さよりも5mm短くしています。

組み立て

紫色の側板・仕切り板に木工用ボンド・スリムビス併用で黄色の柱を固定し、その板を桃色の側板に固定するという方法で組み立てました。
合板は省力化のためペンキは塗らず、表面をやすりがけしただけの無塗装にしました。なお小口や角、ささくれ立っているところは念入りにやすりがけしてください。無塗装ですが製造元名などが印刷されていない面が外側に来るように組み立てると、見た目はあまり気になりません。
また天板の裏に木ブロックをねじ2本で止め、天板のズレ止めにしました(※完成イメージの図では省略)。
天板中央部を支える仕切り板の位置については、適当に真ん中あたりの約530mmの位置にしました。ちなみに天板の強度ですが、一般の住宅建築では、フローリングだと300mm以下、畳敷きだと450mm以下の間隔で根太を設置すると、耐荷重が180kg/m2以上になるそうです。枠形ベッドの天板は、普通の床のようなピアノやタンスを置けるほどの頑丈さはありませんが、大人が上に乗って飛び跳ねても充分な強度はあります。
ベッド連結用のボルト穴は、現物合わせで適当に穴をあけました。

板取りの関係で720×455mmの仕切り板3枚と、165×1820mmの板が2枚、柱の端材が5本残ります。壁とベッドの隙間を埋めるために使ったり、ベッドボードを作ったり、他の物を作るなどで活用してください。

完成

不器用な私でも簡単に作れるように設計したこともあり、まあまあの出来でした。
なお上記の板取りの図では修正してありますが、柱の長さを側板の高さと同じにしていたため、3つ連結した際に天板の高さが1mmほどズレたり、上に乗ったときに天板にわずかなガタつきが出てしまい、柱を削りました。
カット時の誤差なのか工作技術が原因なのかはわかりませんが、わずかながたつきが発生したのですが、上に布団を敷いてしまうとわからなくなるので気になりませんでした。

※2021-02-24追記
製作してから3か月が経過しましたが、今のところ問題は発生していません。
頑丈に作りすぎたからなのか、ベッドの上で飛び跳ねてもまったく揺れません。
ただ合板のやすりがけが不充分だったようで、いつの間にか手足やズボンにトゲが刺ささることがありました。
くれぐれも、やすりがけは念入りに行ってください。

旧 簡易収納ベッド

ついでに、今まで使っていた簡易収納ベッドもどきも紹介しておきます。
これは7年前に作ったもので、農業用の採集コンテナの上に、物流用のプラスチックパレットを乗せ、手荷物固定用のマジックテープで固定するという簡易なものです。
材料の都合で市販のベッドよりやや大きめの、高さの2200×1100mm×425mmになりました。

【材料】
  • 採集用コンテナ(520×365×305mm)
    約¥500 ×12個
  • 中古プラスチックパレット(1100×1100×120mm)
    ¥1,000(送料込み、ヤフオク!) ×2枚
  • マジックテープ製の手荷物結束ベルト(3本入り)
    ¥100 ×2セット
  • 1×4 SPF材(6フィート)
    約¥200 ×2本 ※半分に切って、合計4本

合計 ¥8,600

上には書いてありませんが、手持ちの1×4材の端材を使って小さい転落防止柵を作っています。
なおベッドの強度については、プラスチックパレットは物流用なので動荷重1トン・静止荷重4トンと、強度に問題はありません。
ただパレットに局所的な体重がかかると、パレットの骨が折れてしまいます。
そこでパレットの間に、長さ3フィートの1×4のSPF材を2本ずつ入れ、補強を施しました。
また長時間寝ていると、パレットの骨のせいで背中が痛くなりがちだったので、ゴムマットを敷いて使用していました。
なお厚みのあるマットレスを敷いて寝れば、問題ないと思います。
通気性がよすぎるので、万年床でも布団がカビないのが大きなメリットです。
採集コンテナについては、田舎の祭りなどで簡易ステージの土台に使われることもあるので、強度に問題はありません。
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