きゃらりこ日誌

2020年05月

PC・家電 / 技術

Affinity Designerに心惹かれて

フリーソフトのLibreOfficeの使用歴は、前身のOpen Office.orgの頃から数えて十数年間なのですが、もっぱらワープロソフトのLibreOffice Writer・表計算ソフトのLibreOffice Calcばかりで、作図ソフトのLibreOffice Drawはあまり使ったことはありませんでした。
しかし数年前、ちょっとした図や画像を作る必要に迫られたことを機に、それ以降はLibreOffice Drawを愛用していました。
LibreOffice Drawは操作が簡単で、画像もベクター形式なので拡大・縮小しても画質が荒れることもありません。
またJPEGやPNG画像だけでなく、SVG画像としても書き出すことができます。
そういえば当ブログでもかつて、LibreOffice Drawを使う記事を紹介していましたね。


 LibreOfficeでちょっとしたロゴを作る
  → https://diary.350ml.net/201805.html


LibreOffice Draw

Adobe Illustratorの代替ソフトを探してみる

LibreOffice Drawは、Microsoft OfficeファミリーのMicrosoft Visioに相当する作図ソフトです。
しかし機能としてはMicrosoft Excelの作図機能と同じくらいで、あまり高度なことはできません。
例えば円形のパスに沿って文字を並べるときは「フォントワーク」(Wordでいうところの「ワードアート」)という機能を使うしかないのですが、フォントワークでは左回りにすることができません。
U字のアーチで代替する方法もありますが、そうすると円の下半分までしか文字を入れることができません。
またデフォルトで用意されている図形も、Excelよりも貧弱で、自作の図形をライブラリとして追加することもできません。
そろそろAdobe Illustratorに手を出すべきかとも思ったのですが、Illustratorは月額制なので、私のように作りたいものがあるときにしか使わなかったり、気まぐれに数日間使ってあとは何か月も使わなかったりということがある場合には手が出しづらいです。
海外でメジャーなCorel Drawにしようかとも考えましたが、買い切り型で定価¥72,327です。
またキャンペーンによる割引があっても5万円を下回ることはないので、なかなか手が出ません。
そこで以前からワンポイントリリーフとして使っている、フリーソフトのInkscapeを本気で使おうとしてみました。
バージョン0.4の頃のWindows版は、ツールバーをクリックしただけでも落ちてしまい、全く使い物にならなかった苦い思い出があります。
今年リリースのバージョン1.0では、かなりまともになりましたが、それでも作業中に固まったり落ちたりし、そのたびにストレスが溜まります。
そのため常用はあきらめました。


Affinity Designerはどう?

そこで、最近Illustratorキラーとして評判の高いAffinity Designerが、新型コロナウィルスによるクリエイターへの支援で90日間試用可能ということで使ってみました。
使ってみた感想をざっくりまとめると、Affinity DesignerはInkscapeの進化版です。
Inkscapeと違って、作業中に固まったり落ちたりしないし、プロパティも分かりやすいです。
特に、CADの寸法線のような動的ガイドが、めちゃくちゃ便利です。
これがあると隣の図形との間隔がどれぐらいかはっきりわかるので、位置を微調整したいときに非常に助かります。


Affinity Designer

Affinity Designerの短所

ただ気になる点も少々あります。
海外製ソフトあるあるなのですが、日本語の縦書きに対応していません。
縦書きが1行なら、行の幅を1文字にして縦書きのように見せる方法があるのでなんとかなりますが、複数行にわたるテキストだったり、ルビや縦中横を使いたくなったり、途中で横書きの英文が出てきたりするとお手上げです。
すべて手作業で、それっぽく作らなければなりません。
このことはLibreOfficeでも同様で、LibreOffice Drawでは縦書きには対応していません。
※訂正:LibreOffice DrawやLibreOffice Impressでは、ツールバー上で右クリックし、その中にある「縦書きテキスト」を使うと縦書きにすることができます。ただし機能は最低限で、前述のルビや縦中横などには対応していません。

ただIllustratorの代替ソフトで縦書きに対応しているのはCorel Drawくらいしかなく、またCorel Drawも最低限のものしか対応しておらず、前述のルビや縦中横などの組版ができません。
Microsoft Officeファミリーの簡易DTPソフトMicrosoft Publisherですら縦書きに対応していません。
高額なDTPソフト以外で、使えるレベルで縦書きに対応している海外製ソフトはAdobe IllustratorやPowerPoint、日本製の安価なソフトだと簡易な新聞・会報作成ソフトの「パーソナル編集長」、冊子作成機能があるワープロソフトの「一太郎」ぐらいであることを考えると、これは仕方がないかなと感じます。
また、フォントの名称が英語名で表示されてしまいう欠点もあります。
これは妥協できる範囲内なので大きな問題ではありませんが、よく使うところなだけに、ここは改善してほしいです。
※追記:Ver.1.8.4で、フォント名が日本語で表示されるようになりました。


海外製ソフトが苦手な、縦書き組版の例

買い切り型なのに定価は¥6,100と安めです。
しかも年に2回ほど開催される割引セールだと、20%引きぐらいの価格で販売されます。
なおこの記事を書いてる時点では新型コロナウィルスによるクリエイターへの支援で、期間限定50%引きの¥3,050(2020年6月20日まで)になっています。


AffinityシリーズはSelif社の主力ソフトであるということもあり、Affinity Designerは2014年リリースなのにもかかわらず、現在も定期的なバグ修正や機能追加が行われています。
またバージョン1.xの間は無料で最新版にアップデートできるということを考えると、非常にお買い得です。

 Affinity のアップデートをインストールする方法 (ここに無料アップデートについての記載あり)
  →https://affinity.serif.com/ja-jp/learn/how-do-i-install-affinity-updates/


Adobe Illustratorは買えないけど、Inkscapeでは不満な人には、おすすめの作図ソフトです。
Affinity Designerには、お金を出して買う価値があります。


※後日追記
この記事の執筆後、Affinity Designerを購入しました。
ブログ用の画像の作図や、ウェブサイト用のSVG画像の作成で大活躍しています。
おかげでLibreOffice DrawやMicrosoft PowerPointの作図機能では、満足できなくなくなってしまいました。


[ | この記事のURL ]