きゃらりこ日誌

2020年09月

PC・家電 / 技術

Microsoft Wordの改行は、本当の改行ではない⁉

先日、Microsoft Wordについて興味深い話を聞きました。
WordでEnterキーを打ったときに入力される改行は本当の改行ではなく、あれは改段落なんだそうです。
そして本当の改行を入力したいときは、Shift+Enterで入力するそうです。
Wordで箇条書きがおかしくなったりするのは、これの違いを理解していないせいです。
全然知らなかった!

ちなみに改行と改段落の見分け方は、行末の記号がなら改行で、なら改段落です。
そして文章の体裁は原則としてスタイル機能で整え、それでも解決できない場合に初めて文字単位での装飾機能を使うんだそうです。
私はワープロ専用機で文章作成を学び、パソコンのOfficeスイートに移行した口なので、ずっと日本語ワープロと同じ感覚で使っていたため、文字単位での装飾機能ばっかりを使っていました。
それが間違っていたなんて…

そこで正しい使い方を知るため、評判が高い「エンジニアのためのWord再入門講座 美しくメンテナンス性の高い開発ドキュメントの作り方」の旧版を購入し、読んでみました。
佐藤竜一「新版 エンジニアのためのWord再入門講座 美しくメンテナンス性の高い開発ドキュメントの作り方」(ISBN 978-4-7981-6424-3)
佐藤竜一「新版 エンジニアのためのWord再入門講座 美しくメンテナンス性の高い開発ドキュメントの作り方」(翔泳社)
※画像は、2020年6月発売の新版のもの

「くたばれ!Excel方眼紙」や、書式設定ツールーバーは非表示にするなど、やや過激なことも書かれてましたが、その理由を知れば知るほど納得。
Wordにテンプレートやテーマが存在する理由も、やっと理解できました。

この本を読んで理解したことを自分なりに例えると、WordはWYSIWYGなHTMLエディタのようなものだということです。
Enterを入力すると<p>の閉じタグが、Shift+Enterを入力すると<br>タグが入力されます。
そして文章の作成ではテーブルレイアウトは使わず、本文はプレーンなHTMLで、体裁はCSSで整え、インラインスタイルシートは極力避けるって思想なんです。
そして箇条書きなども、余計な補助機能は使わず、ツールバーから自らの意志で入力すべきだということです。

Wordって、実は初心者にはハードルが高いソフトなんですね。
本来の改行はShift+Enterな上に、文章の構造を考えながら書かなければならず、デフォルトの初期設定では補助機能が文章作成の邪魔をし、また能力を十分発揮しなければいけないスタイル機能も設定が不親切。
図表は、GUIの設計の悪さもあいまって変な方法で配置をしがちです。
この分かりづらさ、何とかならないですかね。
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