きゃらりこ日誌

2018年01月

インターネット / 雑学 / メモ

Podcast制作資料

以前、Podcastを始めたいなぁと思ってたときに調べた情報をメモしておきます。
プロ向けの話から拾ってきた情報や、自力での解析を中心にまとめています。

【基礎知識】
ダイナミックレンジが広い(音の大小が激しい)と聞きづらいので、コンプレッサやノーマライズを使って音圧を調整する。
音の大きさは、Radikoでは平均 -6dBFS、最小 -10dBFS、最大 -3dBFS。
スマホゲームをやりながらだったり、騒々しい屋外で聞いたりするときでも、これぐらいの音量がちょうどいい。

ステレオで配信する場合、リスナーには右チャンネルの音が聞こえないことがあるので、音を左右に振りすぎない。
(モノラル再生で、ステレオの左チャンネルの音声だけを再生する手抜き設計の機器も意外と多い)

できるだけ静かで、音が響かない場所で録音すべき。
あとで騒音や反響音を除去するのは困難。
ちなみに録音場所の無音時の環境ノイズは、-60dB以下が理想。
ちなみにプロが使うスタジオなら、-120dB以下。

番組中で着信音・エラー音が鳴ると、リスナーが戸惑いがちなので、収録時はスマホをマナーモードに、パソコンの音量を0にしておく。
パソコンのファンの音は意外と気になるので、うっすらとBGMをかけてあげると意外と気にならない。

【制作費】
番組の制作費は、ギャラが不要な局アナメインの1時間番組なら、5万円/回 程度。
コメンテーターのギャラは、電話出演なら5千〜1万円で、ときにはノーギャラのことも。

有料のライセンスフリー音楽は、海外サイトなら1曲で5千〜1万円が相場。
ライセンスフリーでも、権利団体にキューシートの提出(使用状況の報告)が必要な場合がある。

ラジオ局で使われている10〜20秒程度のジングルは、専門のプロダクションに作成を依頼すると10曲で50〜100万円。

ラジオ番組やCMナレーション収録に使われるスタジオの使用料は、1時間で1万円くらい(ミキサーさん付き)。

【収録】
マイクごとにトラックを分けた、マルチトラックレコーディングが理想。
最初はパソコンにマイクを接続したり、複数人の場合はSkypeを使って収録する人が多いが、回数を重ねていくうちにICレコーダでお手軽に収録する方法に落ち着くことが非常に多い。

収録時のファイルフォーマットに迷ったら、CDと同等のWAVファイル(リニアPCM 2ch 44.1kHz/16bit)にするのが無難。
参考までに、手持ちの市販のラジオCDに収録されていたWAVファイルはリニアPCM 2ch 44.1kHz/16bit、mp3ファイルは2ch 44.1kHz/112kbps。
またラジオ局の納品フォーマットはBWF-J(WAVの拡張フォーマット) 、リニアPCM 2ch 48kHz/16bit。

しゃべるスピードは、CMでは10秒間で63音節、50字が目安(民放連「放送基準解説書2014」より)。

マイクは好みによるがプロ用のものであれば、街頭インタビュー・記者会見でもよく使われているSure SM-63(無指向性)か、ボーカル用マイクのSure SM-58(単一指向性)が定番。
ちなみに漫才でよく使われているマイクは、SONY C-38B。
宅録なら、指向性がきつく感度が低いマイクの方が、余計なノイズを拾いづらい。

リップノイズ避けにはポップガードを使う方法もあるが、マイクをおでこ・胸・頬に向ける方法もある。


【編集】
順序は、収録→粗編集→整音(ノイズ消し・ノーマライズ等)→ダビング(SE・BGM・エフェクト追加、時間調整)→完パケ。

ラジオ局では、編集にかける時間は収録時間の8倍と言われている。
30分番組の場合、実尺は20〜25分だが30分以上録音し、粗編集・整音に1〜2時間、ダビング(細かい時間調整、BGM・SE入れ込み)に3〜4時間かかる。

タイトルコール等は、リバーブ(通称 エコー)をかけるのが定番。
深く書けると違和感が出るので、浅くかけるくらいがちょうどいい。
なお、ラジオでエコーと呼ばれているものはリバーブで、リバーブとエコーは全く違う。

BGMの音量は、控えめすぎるかな?と思うくらいがちょうどいい。

イコライジングは、響きのある部屋では中域(500Hz〜1kあたり)を下げたV字、デッドな部屋は中域を上げた逆V字がよい。

CM・本編は区切りを分かりやすくするため、尻に0.5秒以上の無音を入れるのが原則だが、実測ではほぼ無音がないことも多い。コーナーの区切りだったら1秒の無音、交通情報・時報・箱番組前後なら3秒の無音というケースが多い。
なおラジオ局では無音5秒以上で始末書、15秒以上で放送事故(エマージェンシーテープが作動)。

整音やエフェクトの順序は、化粧に例えるとベースメイク(整音 ノイズ消し等)を施したあとで、仕上げのメイク(エフェクト ノーマライズ・エコー等)を行う。

カット変わりで環境ノイズがつながらないときは、環境ノイズをミックスしたり、短時間のフェードイン・フェードアウトを重ねてごまかす。

音圧を上げ過ぎると、波形が海苔(のような四角)になる。フィッシュボーン(波形がハッキリわかる状態)が理想。

番組の冒頭や最後に、2秒以上の無音をつくっておくと、リスナーにやさしい。
(Bluetoothレシーバー等では、冒頭に1秒未満の途切れが発生することがある)

フェードイン・フェードアウトは3秒間が目安。

【配信】
人間の声の周波数帯なら、mp3の音質でも問題はない。
FM放送の音声周波数帯域は50Hz〜15kHzなので、サンプリングレートは32kHz(標本定理より 15kHz×2=30kHz)で充分。
なのでmp3のエンコード設定は、モノラル 32kHz 65〜105kbps VBRで充分。

ファイルサイズは、1分あたり1MBを目安にしているところが多いが、中には1分あたり0.5MBなのに聞きやすい音のPodcastもある。
サーバの転送量制限を考えると、音質を犠牲にしてでもファイルサイズを小さくした方がよい。

配信サーバは中堅のPodcastだと、XServerや さくらのVPSが多いが、転送量制限・負荷の問題から1万円/月 程度のプランを使っているところが多い。
人気Podcastになると、転送量制限や、配信開始時の負荷に悩まされるところが多い。
お手軽にやるなら、Podcast対応のSeesaaブログ(5GBまで無料、¥300/月で無制限) を使う人が多い。
英語でも構わないのであれば、Soundcloud(3時間まで無料、$15/月で無制限)を使っている人もいる。

【姿勢】
Podcastを始めるには情熱が必要だけれど、やり続けるにはモチベーションを維持する必要がある。
またやり続けていると中だるみの時期が来たり、メンバーの集まりが悪くなってスケジュール調整がうまくいかなくなることもあるが、そんな時ほど初心に戻ってなぜPodcastを始めようと思ったのかを考えてみるとよい。

リスナーからの投稿はあてにできないが、かといって粗末に扱ってはいけない。
ラジオ局では、リスナーが100人いるとすると、その中で投稿してくれるのはたったの1人と言われている。
また充分な数のリスナーが居るのに投稿が集まらない理由は、どんな内容の投稿を募集しているのかをはっきり示していない、番組で投稿をほとんど紹介してないので 投稿しても不採用になるだけだと思われている、投稿に対する回答・リアクションが下手 のいずれか。

ラジオの良さはリスナーとの距離が近く、何かをしながら聞くことができること。
そこを土足で踏み荒らすようなしゃべりをすると、リスナーに嫌われる。

初めて聞くリスナーが居ることを意識し、いつもと同じだからと言ってお約束や必要事項を省略したり、番組の身内ネタを多用しない。
特にそこそこ歴史が長いラジオ番組は、一見さんお断り状態になっていることに気づかずに、新規リスナーが入ってこないことを嘆いていることが多い。

リスナーは、無料のPodcastだから聞いてくれているので、有料化してもついてきてくれるリスナーはごくわずか。
そのためオリジナルグッズを作ってもほとんど買ってくれないし、公開録音などのイベントを開催しても人はたいして集まらない。
[ 秋野よう ]


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