【 この記事は、内容の正確性を保障するものではありません またこの記事の著者は、法律の専門家ではありません 】
江戸時代の浮世絵は著作権が切れているので、パブリックドメインとして自由に使えるそうです。
それは本当なんでしょうか?
法律の素人ながら、持てる知識を駆使して考えてみました。
まず江戸時代の著作物には旧著作権法が適用されることを、考慮する必要があります。
次に、浮世絵の著作権者が誰で、いつ著作権が発生してたのかを知る必要があります。
著作権者となりそうな人たちを、思いつくままあげると、絵師・彫り師・刷り師・版元です。
これらを現代的に解釈すると、絵師は著者、彫り師は版下の作成者、刷り師は印刷会社、版元は出版社ということになります。
彫り師・刷り師は、絵師が描いた原画を忠実に再現しているだけなので著作権は発生しない(制作に高い技術が必要であっても、新たな創作性は認められない 「版画の写真事件」(東京地方裁判所 昭和63(ワ)1372 平成10年11月30日判決)の理論を準用できる?)。
また版元は著作権者ではないし、編集に携わっていたとしても適用法の旧著作権法では編集著作物の権利は認められていない。
ということは、著作権者は絵師ということになります。
旧著作権法では著作物の保護期間は、生前公表した作品の場合公表後30年ですから、すでに満了しています。
ということで、江戸時代の浮世絵はパブリックドメインとなります。
ただし著作権は解決しても、現代の法律である民法上の契約が問題になるかと思われます。
版木の所有者・刷り師等の権利者と出版社との間で、使用料を支払う契約になっていることがあります。
しかしこれは権利者と出版社との契約であって、出版物の利用者には一切関係ないものです(どこかに似たような判例があったはず)。
また禁転載などと書いてあれば、利用者も契約に巻き込まれる可能性がありそうですが、消費者契約法では一方的な契約は無効(出版物を買う前に、禁転載であることを知るのは通常は不可能)となり、やはり契約は読者には一切関係ないものとなります。
(ただし権利者のウェブサイトに掲載された画像の使用については、権利者と利用者との契約になるので、使用料の支払いが必要)
ということで、江戸時代の浮世絵はパブリックドメインであるが、利用には注意が必要だということがわかりました。
ふぅ、疲れた。